自己・企業分析:【My Career Center代表・高嶌が教える「就活の本質」】 多くの就活生は「本当にやりたいこと」の正しい探し方に気づけていない

就職活動が始まると、多くの就活生が「自分が本当にやりたいこと」を探し始めます。自分がやりたくもないこと、興味のないことを仕事にしようとする就活生は、まずいないでしょう。誰もが仕事にやりがいを感じて、働いていきたいと思っているはずです。

ですが残念ながら、大半の就活生は、この「本当にやりたいこと」の正しい探し方に気づけていません。それによって、様々なミスマッチが生まれてしまっています。

就職活動で最も大切な自己分析、今回はそのなかでも特に重要な「本当にやりたいこと」の、正しい探し方について見ていきたいと思います。

◆大半の就活生は、料理を食べないで「美味しいかどうか」を判断しようとしている
多くの就活生は、自分が本当にやりたいことを探すときに、「やりたい事業」あるいは「就きたい職種」といった視点から探そうとしています。「自分が携わりたい事業はなにか?」という形ですね。

もちろん、これも一つの探し方です。ですが、この方法で自分が本当にやりたいことを見つけられる就活生は、それほど多くありません。
なぜなら、就活生の多くは、それらの仕事に携わったことがないからです。
販売職などであれば、アルバイトで現場を体験できますから、そうして仕事について理解を深めることもできます。ですが、特にBtoB(企業対企業)の事業は、なかなかそうもいきません。

ですが、それはそもそも仕方のないことです。
就職活動とは言わば、食べたことのない料理(=就いたことのない仕事)の味(=魅力、やりがい)が、どんなものなのか調べましょうと言われているに等しいです。ですが、食べないで味を知ることができないように、実際に体験しないでその仕事の魅力を知ろうと言われても、なかなかできることではありません。
だからこそ、ここ最近はミスマッチを減らすために、インターンシップを重視する傾向にあるのです(早期に就活生を囲いこむという採用戦略上の都合もありますが)

◆だからこそ、自分が「やりがいを感じられること」を明確にしておく必要がある
皆さんは、過去に一度も食べたことがない料理に一切口をつけずに、その味をなるべく詳しく明らかにしなければなりません。残念ながら、それが就職活動です。そのあり方の是非はともかく、そうしたなかで「自分が本当にやりたいこと」(=食べたいもの)を見つけなければなりません。

料理をたとえに出したので、そのままこれを例として考えていきます。

目の前にいくつか料理が並んでいるとします。そのどれも、あなたは一度も食べたことがありません(一度も働いたことがない仕事から、やりたいことを探すのと同じ状況です)
このとき、その料理が、自分が「本当に食べたいもの」かどうかは、料理人に尋ねてみなければ分かりません。「どんな食材を使っていますか?」「辛いのは苦手なんですが…」など、自分の希望を相手に伝えて、料理の正体を探ろうとするでしょう。
ここで重要なのは、尋ねる基準は、「あなたの中にある」ということです。味について尋ねるとき、「過去にあなたが食べたことのある大好きな味」を基準として、少しでもそれに近い料理を選ぼうとするはずです。なぜなら、そうしなければ「自分が」本当に食べたいものを選べないからです。

仕事選びについても、これとまったく同じことが言えます。

◆「本当にやりたいこと」を探す方法は、2つある
ここから、自分が「本当にやりたいこと」を探す方法は、2つあることが分かるかと思います。それは、次の2つです。

*携わりたい事業、やりたい職種をストレートに探す
*過去に「やりがい」を感じられた経験に近い仕事を探す

多くの就活生は、前者の方法で「本当にやりたいこと」を探そうとします。ですが、これは「一度はその事業、職種を経験した人」の探し方です。
対して、多くの就活生が気づいていないのが、後者のやり方。つまり「食べたことのない料理から、自分の食べたいものを選ぶ」やり方です。
料理の場合、「過去に自分が”美味しい”と感じた”味”と、なるべく近い”料理”を探す」流れでしたが、仕事も同じです。つまり、「過去に自分が”やりがい”を感じた”経験”と、なるべく近い”仕事”を探す」のです。

◆後者のやり方だからこそ、ミスマッチを起こさない
この後者のやり方の最大のメリットは、入社後のミスマッチを起こしにくいということです。ミスマッチとは、入社後に「こんな仕事だと思わなかった……」「こんなことやりたくて、この企業に入ったんじゃない……」と後悔してしまうことです。
では、なぜ後者のやり方だと、ミスマッチを起こしにくいのでしょうか。その理由は大きく2つあります。

1. 自分にとって「やりがい」を感じられる仕事を選べるから
過去に自分が感じた「やりがい」と近しい仕事を選ぶやり方ですので、入社後の仕事にやりがいを感じながら取り組めます。やりがいを感じられれば、困難な壁に直面してもなんとか乗り越えていけるものです。

2. 仕事選びの可能性が広がるから
職種名や企業名で仕事を探すよりも、自分の将来の可能性が広がります。
たとえば、家庭教師のアルバイトを通して、「こどもの成長に貢献することにやりがいを感じた」就活生AさんとBさんがいるとしましょう。
このとき、Aさんは、「だから家庭教師を仕事にしたい!」と、そのまま塾や予備校を志望しました。対してBさんは、「こどもの成長に貢献できる仕事」という視点で仕事を探しました。

このとき、Bさんの手元には、たくさんの可能性が広がります。
塾や予備校はもちろん、習い事の教室、幼稚園や学校の先生、地域のスポーツクラブ、さらに児童向けの書籍を発刊している出版社なども候補に挙がるでしょう。
こうして多くの可能性のなかから、自分が「本当にやりたいこと」を探せる、つまりそれだけ多くの可能性を吟味できるので、当然ミスマッチを引き起こす可能性も低くなります。

単に職種名や企業名で「本当にやりたいこと」を探すことが就職活動ではありません。むしろ、そのやり方は非常に危険です。自分が過去に「やりがい」を感じた経験を基準として、自分が「本当にやりたいこと」を探すようにしましょう。
そうすることで、入社後のミスマッチも減らすことができ、後悔しない就職活動を実現することができます。

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